オンラインプログラミングスクールのTechAcademy(テックアカデミー)。人気や知名度だけでなく規模や質でも業界トップクラスです。
しかし、テックアカデミーの評判情報を見ると「最悪…」「就職できない…」といった悪評が目立ちます。
「テックアカデミーで勉強しても就職できないの?」
「就職しやすいコースはどれ?」
「テックアカデミーよりオススメスクールはどこ?」
など色々と疑問が浮かぶと思います。プログラミングスクールは費用も高いので絶対にスクール選びには失敗したくないですよね?
そこで「テックアカデミーで学んでも就職できないのか?」「未経験からエンジニアやプログラマとして就職するにはどうすればいいか」について解説したいと思います。
テックアカデミーで「最悪」「就職できない」と悪い評判が目立つ理由
テックアカデミーでは、「講師や教材が最悪」「就職できない」といった悪い評判は目立ちます。
筆者はテックアカデミーを利用したことはありません。しかしながら職業訓練で半年間みっちりとプログラミングを勉強して、実際に小さめのゲームデベロッパーからから内定取りかけて辞退した経験があるので、その実体験からテックアカデミーのこの悪評について解説していきたいと思います。
先に述べさしてもらえますが、テックアカデミーで就職は十分可能です。
ただ努力の方向性が違ったり、「プログラミングスクールが提供できるサービスの認識の相違」で就職に結びつかない可能性があるのでそれを解説したいと思います。
自習できない人はテックアカデミー経由で就職できない
まず自習できない方はテックアカデミー経由では絶対に就職できません。テックアカデミーにカリキュラムを拝見したところ、講師が指定した参考書を元に自分で学習を進めていき、チャットサポートや週に2回のビデオ面談で分からないことを潰しながらプログラミング学習をしていくスタイルになります。
だから基本的に技術書を読んで学習を主体的に進めていくのは自分自身になります。週に2回のレッスンだけでエンジニアになろうとしているのであれば絶対になれません。テックアカデミーを始めプログラミングスクールは大体こういった自習を中心としたカリキュラムになっています。
他のプログラミングスクールでも平均で1日2〜3時間程度程度の自習をもオススメしていることが多いです。
次から次に分からないことが出てきて、自分で調べることができず、手とり足取りプログラミングを教えてもらわないと学習できないという方は、おそらくエンジニアには向いていません。実際に就職すると自分で海外のフォーラムなども参考にしながら調べていく情報収集能力も必要になります。
学習時間が短すぎてポートフォリオを作成する時間がない
テックアカデミーですが、他のプログラミングスクールに対してレッスン時間が短いです。「4週間」「8週間」「12週間」「16週間」のコースが用意されていますが、他のプログラミングスクールは就職を考えると、1ヶ月コースはたとえ用意していても、3ヶ月コース以上でないと就職できないとアドバイスすることも多いです。
だからテックアカデミーのコースは期間が短いので安いですが、4週間や8週間だと就職活動できるレベルまで到達できない可能性があります。
テックアカデミーを利用すれば、未経験からでも就職が可能な理由は、ポートフォリオ(作品)が作れるからです。
全くの未経験で、プログラミングの技術書を読んでいるだけでは、実際にプログラミングができる人材かどうかは、判断が難しいです。そこで多くの会社は求職者の実際のコード(ポートフォリオ)を参考にします。
このポートフォリオですが、プログラミング未経験者が制作するのは、なかなかハードルが高いです。試しに1冊、プログラミングの参考書を購入して、読破してみてください。
大半の人が読み終わったのに、「何一つ作れねー! 俺才能ないから、エンジニアなんてやっぱり無理や……」と自信をなくしてしまうはずです。知識として知っていても、実際にプログラミング/コーディングしてオリジナルの作品として形にすることが非常に難しいのです。
テックアカデミーをはじめプログラミングスクールは、この知識を実際のポートフォリオに落としこめるレベルまで引き上げることができる場所です。
しかし短いプランを選んでしまうと、メンターに相談しながら就職に耐えうるだけのポートフォリオを完成させる時間がありません。
もちろん、ポートフォリオなど不要で就職できるような会社もあるのですが、大体派遣社員とほとんど変わらないようなブラックIT企業です。
「給与がよくて、労働環境も良くて、おまけにオフィスが綺麗で、美人な女性デザイナーが働いていて〜」みたいな会社に就職したいのであれば、ポートフォリオは必須です。ポートフォリオの完成こそがプログラミングスクールで学ぶ最大の目的と言って過言ではありません。
りメンターからアドバイスをもらうことができるのですが、短いコースを選んでしまった場合には、このポートフォリオ制作が中途半端に終わってしまうことがあるのでプラン選びには注意しましょう。
年齢が高い
年齢が高い方もテックアカデミーで学んでも就職できません。IT業界は未経験でも転職しやすい業界ですが、それでも30代になると転職は非常に難しくなります。
30代なら「未経験から就職」より「未経験からフリーランス」を狙った方が得策ですし、フリーランスになりやすいコースを選択しなければなりません。
未経験就職しにくいコースを選んでいる
テックアカデミーには多くのカリキュラムが用意されています。プログラミングスクールの総合商社と言わんばかりのカリキュラムが揃っています。こういった数多くのコースを開講できるのが、現役のフリーランスエンジニアを数百人も抱えている大手プログラミングスクールだからできることです。
しかし、コースを開講しているのと就職できるのは違います。正直申しまして、「これって絶対就職できないでしょ?」みたいなコースもあります。
テックアカデミーは儲かるかもしれませんが、教養目的にしかならないコースはもっと分かりやすくした方がいいと思うので、そこはテックアカデミーもちょっと改善すべき点かもしれません。
それではテックアカデミーで選択しても就職が難しいコースを勝手に紹介させてもらいます。
ブロックチェーンコース | 求人がない |
スマートコントラクトコース | 求人がない |
Google Apps Scriptコース | 求人がない |
UI/UXデザインコース | 新卒で大手狙いじゃないなら範囲が狭すぎる |
動画編集コース | 求人がない。 |
Webディレクションコース | テックアカデミーで大金突っ込んで学ぶ必要性はない |
Webマーケティングコース | テックアカデミーで大金突っ込んで学ぶ必要性はない |
Excel2013コース | 意味不明 |
はじめてのプログラミングコース | より具体的なプログラミングコースを選ぶべし |
Scratchコース | 求人がない |
Webマーケティング・Webディレクションコースがダメな理由
WebマーケターやWebディレクターは文系職種です。
文系の方には一番可能性がありそうと思われがちですが、そもそもプログラミングスクールで数十万円も払わなくても自分でいくらでも学べます。
基本的に未経験での転職活動がエンジニア職よりも難しいです。またエンジニアのように自分のコードを就職時に提出することもできないので、未経験で転職は苦戦を強いる職種です。
さらに就職できないことはないものの、未経験からの就職が難易度高めのコースも紹介しておきます。
- iPhoneアプリコース
- Androidアプリコース
- Unityコース
- AIコース
- データサイエンスコース
- Scalaコース
- Node.jsコース
iPhoneアプリコースが就職できない理由
iPhoneアプリの作成にはSwiftというプログラミング言語を使用します。SwfitはAppleが開発したAppleの為のプログラミング言語です。
基本的にSwfitはiOSやMac OSのアプリケーションを作成する以外の用途がありません。汎用性の低い言語です。
スマートフォンアプリ市場は既に飽和状態で、利益を出すことが非常に難しいです。iOSエンジニアを欲している会社も、他の言語と比べ少ない為、エンジニア未経験での転職希望者にとっては、厳しい戦いを強いられるでしょう。またAndroidアプリ開発のスキルも求められるために、未経験者からの就職のハードルが高いです。
Unityコースが就職できない理由
Unityはゲームエンジンです。ゲームエンジンとは、簡単に言えば、ゲームを簡単・効率的に作れるようにするためのアプリケーションです。Unityの使い方とUnityのプログラミング言語であるC#についてテックアカデミーでは学習できます。
Unityエンジニアがどのような会社で応募されているかというと、ずばりスマートフォン用ゲームを作成している会社が多いです。
ゲームのプログラミングはバリバリ数学を使うので、要求されるプログラミングのレベルが高いです。Unityエンジンを利用すれば、ある程度ゲームプログラミングの敷居は下がるのですが、それでも高いです。
またUnity環境でないとゲームプログラミングができないのであれば、他のゲーム会社に転職することも難しいでしょう。プログラミングは興味あるけど、学生時代、数学や物理があまり得意でなかったのであれば、ゲームプログラミングは止めておいた方が良い分野です。ゲームは遊ぶことだけにとどめておいた方が幸せになれますよ。
テックアカデミーで就職しやすいコース
では、どのコースを選べばテックアカデミーで就職しやすいのか解説したいと思います。
個人的にオススメなのは以下のようなコースです。
Javaコース
Javaコースはテックアカデミーでおそらく最も就職しやすいでしょう。ただし、あくまで就職難易度の話であり、個人的には絶対に選ばないコースになります。
JavaはSIerが使う典型的な言語です。SIerとは、システムインテグレータのことで、会社の業務アプリケーションを開発します。SIerで働いてるエンジニアをシステムエンジニア(SE)と呼びます。IT土方などとも揶揄されたりもします。SIerエンジニアはNECとかNTTデータを頂点としたピラミッド構造であり、建設業界のようです。未経験からの就職となるとITピラミッドのかなり下層部に就職することになり、待遇や将来性もなく、開発も分業化されすぎていたり、廃れた技術を使い、ひたすら束縛された客先常駐で面白みがありません。
だいたいこんなイメージです。
システムエンジニアになりたいのであれば、無料で未経験からなれるのでテックアカデミーで学ぶ必要はありません。
Webアプリケーションコース
Webアプリケーションとは上のイメージの左側、サーフィンしているチャラいエンジニアになれるコースです。
学ぶこととしては、Ruby、Rails、HTML、CSS、SQL、Git、Bootstrap、Herokuなどありますが、メインはRuby/Ruby on Railsというサーバサイド言語を学びます。
「私服で働きたい」「オシャレなオフィスで働きたい」「将来フリーランスになりたい」といった方はWebアプリケーションコースが今一番求人が多く可能性が高いコースになっています。
今、未経験からWebエンジニアになるのなら、Rubyでポートフォリオを作成するのが最も就職可能性が高いと言われており、他のプログラミングスクールでもWebエンジニアを目指すならRubyをオススメされることが多いです。

ちなみにRubyが学べる人気プログラミングスクールでテックエキスパートがありますが、テックエキスパートの場合エンジニアとしての就職保証していたりします。

PHP/Laravelコース
PHPはRubyと並んでWebエンジニアとして就職可能性が高い言語です。ただ、最近はRubyの勢いに押されています。
PHPはWebサービスとしても利用できますが、WordPressに使われているプログラミング言語として有名です。
Webサービスを開発している会社への就職か、企業の公式サイトやネットショップを開発するWeb制作会社か迷っているのであればPHPやっておけば、どちらでも選ぶことができます。
WordPressコース
WordPressはホームページ作成ツールです。このサイトもWordPressで作ってます。WordPressでホームページを作ると、情報の更新が誰でもできるので、会社の規模を問わず多くの企業がWordPressを納品プラットフォームとして指定してきます。
Web制作会社に就職したいのであればWordPressのスキルが一番求められています。WordPressコースならWebデザイナーの知識とPHPの知識を学ぶことができます。
未経験からフリーランスということを考えるとWordPressコースが一番可能性が高いでしょう。
WordPress案件の需要は非常に多いので、クラウドソーシングだけでも仕事は取りやすいはずです。Webエンジニアの需要は都市部に集中しているので、地方就職やいきなり独立したい方はWordPressコースを選ぶと幸せになれます。

フロントエンドコース
WebエンジニアとWebデザイナーの中間あたりです。Webブラウザ側で動くプログラミング(JavaScript)を担当します。HTMLやCSSなども入りWebデザイナー寄りのWebエンジニアになります。
フロントエンドエンジニアもWebエンジニアですが、Webエンジニアといえば、一般的にRubyやPHPなどのサーバサイドエンジニアを指します。
Webサービスの開発会社に就職するならWebアプリケーションコースかPHPコースの方が就職しやすいです。逆にWeb制作会社に就職するならプログラミングにも強いWebデザイナーとして売り込むこともできます。
Webデザインコース
HTMLやCSSを駆使してWordPressを使わないWebサイトの使い方について学びます。カリキュラム見ましたが、正直フロントエンドコースとの違いがよく分かりませんでした。

東京圏在住でWebデザイナーやフロントエンドエンジニア志望であればLIGもいいですね。

Pythonコース
RubyやPHPなどと並んで今就職しやすいサーバサイドプログラミング言語の1つで、AIやIoTなどの人工知能分野で需要が急拡大しています。
使われている業種がハイテク企業なので、数学が得意な方はPythonコースだと未経験からでも他の言語より待遇よく就職できる可能性があります。
以上がテックアカデミーで就職を目指す際に選択すべきコースでした。
- Javaコース
- Webアプリケーションコース
- PHP/Laravelコース
- WordPressコース
- フロントエンドコース
- Webデザインコース
- Pythonコース
この中で自分が選ぶのであれば
Webエンジニアになりたいのであれば求人数の多いWebアプリケーションコース
WebデザイナーやいきなりフリーランスならWordPressコース
を選びます。この2コースならテックアカデミーで就職できない最悪のケースを回避できて、しかも私服勤務や在宅でのリモートワークの自由な働き方も叶えられるからです。
エンジニア転職保証コースは就職できる?
テックアカデミーの新しいコースとしてエンジニア転職保証コースというものが登場しました。
これは本当に転職が約束されているのでしょうか?
推測ですが、20代であればほぼ間違いなく就職できます。しかし、学ぶ言語がJavaです… Androidアプリの開発という可能性もありますが…やっぱりないな…
おそらく客先常駐のシステム開発会社を紹介される可能性が高いと思います。他の会社なら無料でJava学ばせて、客先に派遣しているので実質無料です。それをお金を出してやる必要があるのかというと、価値はないと思います…
客先常駐でも正社員であることは間違いありませんが、個人的にJavaを学ぶという時点で絶対に申し込まないです。
たしかに就職はほぼ間違いなくできますが、せっかく高いお金を出してプログラミングスクールに通うならSIerエンジニアよりもWebエンジニアを目指せるコースを選んだ方が幸せになれると思います。

Javaの就職コースであれば無料プログラミングスクールとかでも実施しているので、お金を払う必要はありません。
テックアカデミーキャリアとは?
テックアカデミーでは受講生限定の就職サポートサービスとしてTechAcademyキャリアという制度があります。
テックアカデミーキャリアでは、人材紹介会社のキャリアコンサルタントからのスカウトや、企業からの面接の招待を受け取ることが可能です。学んでいる状況が共有されるので、企業にも学習モチベーションの熱意や興味のある言語が学習状況だけで伝わります。
何が最大のメリットかというと、システム開発会社だけでなくWebサービス開発会社やWeb制作会社もクライアントだからでです。自分の学んでいるカリキュラムとマッチしているWeb系ベンチャーが確認してくれるので就職実現度が高いです。
面接に呼ばれた場合には日程調整もテックアカデミーがやってくれたりとメリット満載です。
転職保証コースのように確実に就職できると約束されていませんが、こっちはぜひ登録すべきだと思います。テックアカデミーの無料体験レッスンを受講する際には絶対にこのテックアカデミーキャリアについて詳しく聞いた方がいいでしょう。

テックアカデミーでは就職関連のサポートは結構熱心にアップデートしてくれているので、最新の情報を知りたい場合には、テックアカデミーの公式サイトから一度無料カウンセリングを受講してみることも検討してみてください
