社会人の方で手に職を就けたいと、Webデザイナーの仕事に興味を持っている方も多いと思います。地方でもWeb制作会社の求人は多いですし、Webエンジニアよりも比較的低い技術スキルでも就職できる狙い目のクリエイティブ職です。
しかし、本で独学しながらWebデザイナーとして未経験から就職するのは難しいです。どこかのスクールで学習するのが大半の方には一番の近道と言っていいでしょう。
最近はオンラインのWebデザインスクールが増えているので、忙しい社会人の方は自宅で教えてもらえる通信制Webデザインスクールを選択する方が多いです。
そこで社会人にオススメのオンラインWebデザインスクールを紹介したいと思います。

社会人がオンラインWebデザインスクールを選ぶ際に抑えておきたいポイント
おすすめのオンラインWebデザインスクールを紹介する前に、筆者がどのようなポイントで、Webデザインスクールを評価しているか解説しておきたいと思います。
- 就職に強いのかフリーランスに強いのか
- ポートフォリオを添削してもらえるか
- JavaScript・PHP・WordPressなどWebプログラミングを学べるか
- コストパフォーマンスの良さ
- Adobe CCを学割で契約できるか
就職に強いのかフリーランスに強いのか
Webデザインのオンラインスクールの中には就職サポートがあるものと、学習教材だけ提供して、就職活動支援は一切行わないスクールの2種類あります。
月額五千円以下のオンラインスクール(学習サイト)は基本的に就職サポートはありません。
就職サポートがある場合にも、WebデザイナーとしてWeb制作会社(ホームページ制作会社)への就職を支援してもらえる場合と、ランサーズなどのクラウドソーシングサービスでオンラインでの案件獲得を目指す、いきなりフリーランスデビュー支援を目指す場合があります。
人にもよりますが、20代であれば、フリーランスデビュー支援よりもWeb制作会社への就職サポートを行ってくれるWebデザインスクールをオススメします。
会社員から個人事業主にはいつでもなれますし、業界の商習慣も分かっていない状態でフリーランスになっても、相手の要求に答えられなかったり、労働搾取されたりなど、良いことがありません。できるなら1〜2年はWeb制作会社で下積みをした方が安心です。
職歴があると大手Web系制作会社へ転職して、インハウスWebデザイナーとして給料を上げたり、Webサービス系ベンチャーへの就職も狙えるようになります。クラウドソーシング上でもWeb制作会社勤務経験がある方が有利に働きます。何より、フリーランスになった際に最初のクライアントになるのが勤めていたWeb制作会社というケースも多いので、Web制作会社への就職に力を入れているスクールの方がオススメです。
ポートフォリオを添削してもらえるか
就職活動で最も重要なのがポートフォリオ(作品集)制作です。これのクオリティの善し悪しで、希望の就職ができるかどうかがほぼ決まります。
オンラインということで、通学型よりもポートフォリオ添削には物理的なハードルがありますし、メンターの先生がどこまで自分のポートフォリオ添削に時間を割いてくれているかは判断しにくいですが、なるべくメンターによるポートフォリオ添削の評判の良いオンラインWebデザインスクールを選ぶようにしましょう。
JavaScript・PHP・WordPressなどWebプログラミングを学べるか
最近のWebデザイナーはHTML・CSSだけでなくCMSのWordPressやPHPといったWebプログラミングのスキルも必要になってきました。WebプログラミングもできるWebデザイナーは重宝されるので、なるべくWebデザインとWebプログラミングの両方が学べるスクールを選ぶことをオススメします。
コストパフォーマンスの良さ
Webデザイナーを目指す方は20代の社会人や文系大学生が多いです。しかし、20代は正社員で働いているといっても、貯金も少ない方が多く、Webデザインを学ぶにしても、大きな出費はできないと思います。多くても20〜30万円程度で抑えたいですよね。
幸いオンラインWebデザインスクールは通学型と比べると、ボッタクリ価格の学習サービスはほとんどないので、サービス内容に魅力を感じて30万円程度ならOKです。
Adobe CCを学割で契約できるか
Webデザイナーに必須ツールといっていいAdobe PhotoshopとIllustrator。最近はデザインカンプの作成にAdobe XDなどの新デザインツールも必要になっています。またホームページ制作会社ではテキストエディタとしてAdobe Dreamweaverを利用しており、Dreamweaverのスキルも評価ポイントになっている会社もあります。
WebデザインのスクールではAdobe CCを学割価格で購入できるアドビのスクールパートナーに認定されている学校もあるので、アドビ認定スクールを利用するとAdobe CCを学割で利用できてお得です。
社会人におすすめオンラインWebデザインスクール比較
それでは社会人におすすめのオンラインWebデザインスクールを紹介していきたいと思います。
- テックアカデミー
- コードキャンプ
- デジハリオンライン
- ドットインストール
- Schoo
- Progate
- Udemy
- たのまなAdobe
テックアカデミー
まずはオンラインプログラミングスクールとして、知名度・人気ともにトップという印象のテックアカデミーです。
プログラミングスクールとしての評判は高いですが、コースが多すぎて、どれがWebデザイナー向けコースかちょっと分かりづらいかもしれません。
テックアカデミーでは「Webデザインコース」と「WordPressコース」はWebデザイナーを目指すコースです。特にオンラインのプログラミングスクールでWordPressをしっかりしたカリキュラムで学べるスクールは少ないので、個人的にはテックアカデミーならWordPressコース選ぶと思います。
理由としてはWebプログラミングの強いWebデザイナーを目指した方が給料を上げやすいからです。
またテックアカデミーはオンラインプログラミングスクールの中でも特に就職支援をしっかりしているサービスとして評判がいいので、筆頭候補の1つになってくるでしょう。色々と割引キャンペーンもあるのでお得感もあります。
TechAcademy [テックアカデミー]

コードキャンプ(Code Camp)
コードキャンプにもWordPressコースはありますが、テックアカデミーと比べると入門レベル止まりで就職に結びつかない印象です。しかし、コードキャンプにあるWebデザイナー向けコースの「デザインマスターコース」はプログラミングの付加価値よりも純粋にデザイナーとしてのスキルを追求したい方にはオススメとなっています。
学べるスキルがHTML・CSS3・JavaScript・jQueryなどの基本的なWebデザイナーのスキルに併せて、他のプログラミングスクールの弱いフォトショップ・イラストレーターといった画像作成ソフトのカリキュラムにも強いです。さらにBootstrapなどのデザインフレームワーク・レスポンシブデザイン(スマホ対応)などのスキルについても学べるのでWordPressスキルを除けば、全てのWebデザインスクールの中で最も包括的にWebデザイナーに必要となるスキルを学習することができます。
またコードキャンプもオンラインスクールの中では就職サポートが充実しており、独自の非公開求人を抱えていますし、個別指導・課題の添削が無制限で受けれるので、非常にレベルの高いポートフォリオを完成させることができると評判です。
6ヶ月プランでも298,000円なので、社会人の方がゆっくりと就職のために学習・ポートフォリオ作成していきたい場合には非常にコストパフォーマンスに優れた料金設定になっています。分割払いも利用できます。

公式サイトはコチラ→CodeCamp

デジハリオンライン
日本全国に校舎もあるクリエイター養成機関のデジタルハリウッドですが、オンラインのWebデザインスクールも開講しています。デジハリはかなり攻めたクリエイタースクールだけあって、動画授業もしっかり制作されている印象です。
デジハリオンラインで人気の高いコースは「Webデザイナー講座フリーランスプラン」です。いきなりフリーランスを目指すコースで、企画・ワークフロー・Webライティング・カメラテクニック・マネジメントスキル・Webディレクションなどソフト面のスキルも併せて学習することができます。
43万円なのでオンラインのWebデザインスクールの中では高価格帯になりますが、副業としてWebデザイナーになりたい方は、デジハリオンラインはしっかりしている学校なので検討してみてください。


ドットインストール
オンラインのWebデザインスクールというよりも、無料のプログラミング動画学習サイトです。動画学習サイトとしては、先行者として一時代を築いた印象ですが、最近はUI/UXが古いこともあってか、後発のWebデザイン・プログラミング学習サービスに知名度で押されている印象です。
しかし、今でも無料で基本的な学習ができるので、他のWebデザインスクールと併せて利用を検討してみてもいいかもしれません。
Schoo(スクー)
スクーも動画学習サイトです。こちらは月額980円の有料プランになります。最近は少し動画が古くなってしまいましたが、数年前にWebデザイン系の学習動画を大量に制作していた時期があるので、少し今とは時代の流れを感じてしまう動画もありますが、動画で網羅的にWebデザインを学習したい方はポートフォリオ添削付きスクールと併せて検討してみてください。
Progate(プロゲート)
プロゲートはプログラミングすると、そのコーディングに対して、自動で添削してもらえるプログラミング学習サービスです。
SNSで評価が高いプログラミング学習サービスですが、個人的には、「見本を書き写しているだけ」「いきなりハードルが上がる」「間違いの指摘がわかりにくい」といったのが使ってみた感想でProgateだけで学習すると、挫折するような気がします。
ただ、手を動かして身体にコーディングを叩き込むにはある程度効果のあるサービスだと思うので、月額料金も安いことから、他の就職サポートにあるWebデザインスクールと併用して、スキルの向上に利用できると思います。
Udemy(ユーデミー)
Udemyは個人の様々な分野の専門家が有料動画を販売できるコンテンツマーケットです。Webデザイナーの動画も数多く販売されています。
たとえば「未経験からプロのWebデザイナーになる! 400レッスン以上の完全マスターコース
」ではHTML・CSS・Photoshopについて網羅的に学ぶことができ評価も高いです。jQueryなどのフロントエンドの実装はありませんが、それでも最低限のWebデザイナーとしてのポートフォリオを作るレベルの講座が2万4千円程度で手に入ります。
就職サポートがないのでスキルの習得のみになりますが、なるべく安く動画で体系的にWebデザイナーとして就職できるレベルまで到達させたいのであれば検討してみてもいいかもしれません。
たのまなAdobe
全国規模の生涯学習スクールとして有名なヒューマングループが運営するWebデザインのオンライン講座がたのまなAdobe。
たのまなAdobeはAdobe CCのツールに特化したWebデザインのオンライン動画学習講座です。HTML・CSSについても少し学べますが、基本的にアドビツールの学習に特化しています。正直言って、たのまなAdobeでの学習内容だけでは、Webデザイナーになることはできません。
しかし、なぜかプロのWebデザイナーでもたのまなAdobeを利用しています。しかも何年も続けて。色々理由はありますが、動画学習の他にも特典があるからですが、詳しくはご自身で考えてみてください(笑)
まとめ
おすすめコース | 学べるスキル | 料金 | おすすめ度 | |
テックアカデミー | WordPressコース | WordPress/PHP/HTML/CSS/ | 139,000円〜289,000円 | ★★★★★ |
コードキャンプ | デザインマスターコース | HTML/CSS/JavaScript/jQuery/Bootstrap/Photoshop/Illustrator | 148,000円〜248,000円 | ★★★★★ |
デジハリオンライン | フリーランスプラン | HTML/CSS/JavaScript/Photoshop/Illustrator/Dreamweaver | 429,840円 | ★★★☆☆ |
ドットインストール | 就職サポートなし | HTML/CSS/JavaScript/PHP | 無料 | ★★★☆☆ |
Schoo | 就職サポートなし | HTML/CSS/JavaScript/jQuery/Bootstrap/Photoshop/Illustrator/PHP/WordPress | 月額980円 | ★★★☆☆ |
Progate | 就職サポートなし | HTML/CSS/JavaScript/PHP/Sass | ★★★☆☆ | |
Udemy | 就職サポートなし | 全部 | ★★☆☆☆ | |
たのまなAdobe | 就職サポートなし | Photoshop/Illustrator/Dreamweaver/After Effects/Premiere | 詳しくは公式サイトへ | ★★★★☆ |
以上社会人におすすめのオンラインWebデザインスクールでした。
個人的にはフロントエンドエンジニア的な仕事も得意なWebデザイナーになりたいならTechAcademy [テックアカデミー]、グラフィックデザインに強いWebデザイナーになりたいならCodeCamp
を選べば、就職のためのポートフォリオがレベルの高いものが完成すると思います。
また、たのまなAdobeでアドビツールの動画+アカデミック版ライセンスを入手するのがオススメです。
