色々理由ががあって、無い内定のまま卒業して既卒ニートになってしまった皆さん、ようこそこちらの世界へ!
「行きたい会社から全部お祈りされたやる気がなくなった」
「まったく就職活動をする気が出ない」
「既卒から大手への就職は無理なの?」
など既卒やニートになることに対して楽観的な人もいれば、色々と不安になりながら既卒を迎えようとしている方もいるのではないでしょうか?
自分も「既卒ニート」になったり「既卒からの就職」を経験した1人です。友人とかに哀れみの目で見られたりしました。精神的に辛い思いをしている方もいると思いますが、既卒ニートの先輩として自分の体験談から「就職したくない既卒ニートはすぐにでも就職活動すべきか」「大手企業への就職はもう無理なのか?」「既卒やニートのおすすめの就活方法」について考えをシェアしてみたいと思います。
既卒とニートとは
人によって若干状況が異なる可能性があるので、まず最初に既卒とニートの定義を簡単に説明しておきたいと思います。
既卒とは大学・専門学校・高校・中学などを卒業したけど、内定先がないまま卒業してしまい、所属先がなくなってしまった無職の方です。一般的に一度も就職したことがない方を指します。1日でも会社に勤めたことがある方は「第二新卒」と呼ばれますが、どちらにしても社会からの風は冷たいです。
ニートとは「Not in Education, Employment or Training(就学・就労・職業訓練のいずれも行っていない状態の者)」で2000年代中頃から、メディアでよく使われるようになった言葉です。就職する気がある方はニートを名乗れません。
ちなみにニートが名乗れるのは34歳までです。その年齡以降は、晴れて言い訳できないただの「無職」になります。ニート統計の数字にも入りません。この隠れニートが日本の闇の1つです。
筆者は大学卒業してから1年間ぐらい就活もせずに既卒ニート状態でした…
既卒ニートで就職したくないんだけど就活すべき…!?
さてもう、大手企業には入社できないし、せっかくニートになったんだし、数年プラプラと自分探しでもしようかと思っている方もいると思います。そう筆者のことです(笑)
「プラプラしても良い」「絶対ダメ」の意見はアドバイスする人によって大きく分かれます。
筆者は「就職しなくても生きていける」というスタンスですが、一方で新卒カードは捨てるべきではなかったし、既卒になってもからでも、すぐに就職すべきだったと、ちょっぴり後悔しています。
大手企業への就職が断たれた既卒やニートがすぐにでも就職するメリット・デメリットについてまとめてみました。
既卒ニートが就職するメリット
まず既卒ニートが就職するメリットは以下の通りです。
- 経済的に安定する
- 職歴ができる
- 所属先ができる
- やりがいができる
- 新卒では出会えなかった会社に出会える可能性がある
経済的に安定する
働くと、当然給与がもらえます。少なくとも家賃や食費などの生活費で困る可能性は低くなります。
職歴ができる
働くとその分野での職歴ができます。他の企業への転職も可能になりますし、キャリアを活かして、ステップアップしたり、同じ会社で勤め続けるにしても賃金交渉もしやすくなります。
所属先ができる
就職すると所属先ができます。尊敬できる上司や経営者に出会えるかもしれませんし、そうでないかもしれません。会社によります。
やりがいができる
仕事が楽しければ、やりがいが生まれ、夢中になれかもしれません。仕事でやりがいを見つけるとプライベートも含めて、生活にメリハリがつき、社会に役立っているとの実感が持てます。
新卒では出会えなかった会社に出会える可能性がある
新卒の求人サイトは採用に多額のコストを掛けられる会社が中心です。しかし、その職業や業界全体が新卒採用を行っていない場合もあります。
たとえばハローワークは一般的に大学生は利用しませんが、新卒の求人サイトには掲載されてないレア求人があります。大手企業が求人を出していることは稀ですが、「もしかして独立したら儲かるんじゃ?」「この職業だったら業界の第一人者になれるかも」といった穴場の仕事が存在するので、将来会社に雇われずに生きていくという観点で見れば、ハローワークの求人は実は宝の山だったりします。既卒での就活は隠れたユニークな会社を見つけることができるキッカケになるかもしれません。
既卒ニートが就職するデメリット
一方、既卒ニートが就職するデメリットは以下の通りです。
- 賃金が低く将来設計できない可能性があり
- 仕事が選べない
- 個々rがおれそうになる
賃金が低く将来設計できない可能性があり
既卒ニートで就職できる会社は、1年目でもボーナスが貰えたり、毎年の昇給が当たり前のような会社でない可能性が高いです。
サービス残業が当たり前で給与も低いなど、労働力を食い物にされる可能性もあり、社内の先輩を見て希望が持てない可能性もあります。
仕事が選べない
なかなか内定がもらえないので、仕事が選ぶことができません。ご縁をもらった仕事が自分の当初思っていた第一・第二候補の可能性は低いかもしれません。
心が折れそうになる
既卒ニートはとにかく内定をとるだけでも難易度が格段に高いです。新卒時代は見向きもしなかった会社ですら、ことごとくお祈りされる可能性があります。
「自分は社会に必要とされていないんだ…」とメンタルが削られていくかもしれません。
就職しないで既卒ニートのままでいるメリット
以上就職するメリット・デメリットでした。今度は逆に既卒ニートのままでいるメリット・デメリットもまとめてみました。
既卒ニートのメリットは以下のようなものがあります。
- 時間がたっぷりある
- ストレスがない
- 老けない
- 今の時代はお金を稼げる手段が豊富
時間がたっぷりある
既卒ニートだと好きな時に起きて好きな時に寝られます。旅行に行ってもいいですし、昼間から何していてもいいんです。毎日が夏休みです。
ストレスがない
誰かの下で働く必要がないので、とにかくストレスフリーです。ニートを一度経験してしまうとなかなか脱出できないのは、このストレスフリーな生活がやめられないのが最も大きな原因ではないかと思います。
老けない
ニートは仕事でのストレスがありません。出勤する必要もないので、日焼けする時間も少ないので、あまり老化しません。5年もニート生活をしていると明らかに同世代よりも若く見られるようになります。
お金を稼ぐ手段を見つけられるかも
今の時代は就職しなくてもお金を稼ぐ手段はいくらでもあります。
既卒ニートの時間は考える時間が多いので、自分1人でネットなどを利用した仕事を見つけられるかもしれません。実は大手企業で勤めている会社員よりもそういった1人ビジネスの方が稼げたりります。
就職しないで既卒ニートのままでいるデメリット
続いて就職しないで既卒ニートのままでいるデメリットについてです。
- 自宅警備員だと肩身が狭い
- 将来への不安
- 社会から孤立する可能性がある
ガチの自宅警備員だと肩身が狭い
自分は経験してませんが、実家暮らしでガチの自宅警備員だと、親から小言を言われることが必至です。もし、1人暮らしでこれまで仕送りを貰っているのであれば、そう遠くない未来に打ち切られる可能性大です。
何かしらお金を稼いでいる手段があればまだしも、お金を食いつぶしているだけであれば、親も厳しい態度に出なければならなくなります。
親が冷たいからといって、下のイラストのような感じで、部屋に閉じこもって、お母さんに当たりはじめたら、既卒ニートが悪い方向の末期症状なので、さすがに就職活動をした方がいいでしょう。人に戻れなくなります。
将来への不安
就職しないでお金を生み出すために、行動しているなら問題ありませんが、ただ、何もしないで生きているだけであれば、将来への不安が段々と強くなってくるでしょう。
時が経過するにつれ、就職はできなくなりますし、結婚適齢期も逃してしまいます。
社会から孤立する可能性がある
働かないと、社会から孤立する可能性が大きいです。
たとえ、何かしらパソコンと自分の体1つでお金を稼ぐ手段を見つけたとしても、社会と繋がりが乏しく、新しい人間関係が広がっていかないので、自分1人でいることが苦手な方は精神的に辛いかもしれません。
ちなみに自分は社会からの孤立は大丈夫だったので、現在は在宅で誰とも会話しないでできる仕事で超満足しながら生きてます。
就職したくない現役大学生へ「既卒は全力でオススメしない」
以上「既卒ニートでも就職するメリット・デメリット」「既卒ニートのままでいるメリット・デメリット」でした。
個人的には就職先の格が落ちても一旦就職した方がいいと思います。資産家の令嬢でもない限り、一生働かないというのは無理で、選択を遅らせているだけだからです。
筆者自身も既卒になることなんて大したことじゃないと思っていましたが、既卒の先には何もなかったので、不安が大きくなって、結局選択肢がより狭まってから就職することになりました。
もし現在大学生・専門学校生だったら、既卒になる前に、就職先は見つけておくこをを強くオススメします。
既卒になってはいけない最大の理由が、どんな資格よりも新卒カードが最強だからです。
大半の人にとって、最も待遇の良い企業に入社できる可能性が高いのが新卒カードを所有している時にもらった内定先です。転職市場は一部の仕事ができる方以外は給与は下がりますし、中途入社は差別を受ける企業も存在します。
しかも、既卒になってしまうと、零細企業ですら、なかなか内定が取れない難易度に跳ね上がるので、最初の職歴を作るのさえ苦労します。正直、就職するモチベーションなんて、なくなってきます。
大半の方にとって新卒で就職する会社こそが最も高待遇で迎えてくれる可能性があり、ヒラ社員でも将来安泰で、しかも入社難易度も低いです。平凡な方が福利厚生が整っていて高層ビルに入居した綺麗なオフィスで働けるチャンスは新卒しかありません。たとえそれが自分の興味のない業種や職種でも一生に一度のチャンスです。
中途採用は本当に優秀な方しか給与を上げることができません。会社員としての給与や待遇を追い求めるなら新卒カードを絶対捨ててはいけないので、安易に既卒になることはオススメしません。
既卒やニートから大手企業への就職は無理なの?
さて、ここからはすでに卒業して既卒になってしまった方の対策です。既卒になっても、できるだけ条件のいい会社で働きたいのが大半の方の願いでしょう。
条件がいいとなるとやっぱり大手企業ですよね。給与などの待遇面もそうですが、なにより結婚相手探しやローンを組んだりするのにも大手企業の方が断然有利だからです。
しかし、残念ながら既卒やニートから大手企業への就職は非常に難しいのが現状です。そもそも求人に応募できません。
しかし「既卒やニートからの就職 = ずっと中小企業勤務」ではありません。
2つほど成功事例が多い方法として「営業職で結果を出す」と「Webエンジニアでスキルを身につける」です。この2つに関しては既卒で入社しやすく、努力次第で3年後の中途採用市場で大逆転を狙えます。
まず敏腕営業マンは会社の売上の源泉であり、多くの企業が欲しがってます。中小→大手企業への転職は非常に狭き門ですが、営業職に関しては比較的門戸が開けています。
もう一方がWebエンジニアですが、WebエンジニアとはWebサービス(SNSやECサイト)など一般ユーザーが使うWebサイトを開発している会社で働くプログラマです。Web業界は全体的に中小→大企業への転職が容易ですが、特にWebエンジニアは需要が高いです。文系でもWebエンジニアはなれます。
ちなみにシステムエンジニア(SE)とWebエンジニアは全く違うので間違って「未経験からJavaエンジニアになれる」みたいな求人広告を出している会社には入社しないように注意してください。システムエンジニアは未来がありません。
既卒やニートで利用できる就職サイト
一生、中小企業での会社勤めは嫌だけど、「とりあえず仕事について、経験を積んで大手企業への転職を狙ったり」「働きながら投資や転売などの副業スキルを磨いたり」「スキルと人脈を身に着けてフリーランスを目指したり」という選択が鉄板ですが、最初の既卒からの就職をどのようにクリアすればいいのでしょうか。
既卒の就職活動ってどうすればいいのか少し悩みどころですよね。転職サイトは、職歴がないと採用されない求人も多いので既卒に強い求人サイトを利用することをオススメします。
既卒でも就職しやすい求人サイトや就職エージェントについては以下の記事を参考にて解説しています。
既卒ニートは職務経歴書を準備すべきなの?
既卒ニートは働いたことがないので、職務経歴書に書くことがありません。大半の求人には履歴書のほかに、「職務経歴書持参」などと記載されてありますが、既卒ニートは準備すべきかどうか悩みどころです。
職務経歴書は履歴書と違ってフォーマットが決まっていません。ですから、自分がアピールできるようなことであれば、アルバイトなどの仕事内容でも書いても大丈夫です。サークル活動などでの役割で企業が興味が持ちそうなものいであれば書いてもいいかもしれません。(サークル活動はお金を生み出す経済活動ではないので、記載してプラスに働くかどうかは慎重に考えましょう)
就職サイトではなく、就職エージェントを利用するメリットの1つに、履歴書・職務経歴書の書き方指導や面接対策などのサポートがあります。
もし、履歴書や職務経歴書の書き方や就職活動の方法について迷ったら、既卒の就職に強い就職エージェントを頼るのも1つの方法です。大半の就職エージェントは無料で利用できます。
まとめ
- 既卒ニートが直接大手企業は無理
- 既卒ニートしいてると25歳を越えて就職難易度が更に上がる
- 既卒ニートはメリットが少ないし、選択を先延ばしにしてるだけ
- 現役大学生は新卒カード捨てな
- 営業職やWebエンジニアなら転職市場で大逆転狙える
- まずは既卒向けの求人サイトで就活すべき
既卒ニートがすぐに就職すべきかどうかは、どちらでも構いませんが、「就職したくない」という考えは家が資産家でなければ、そのうち「働かなきゃまずい」と危機感に変わります。
既卒やニートとはいえ、20代前半の「若さ」は世の中では評価されるので、たとえ中小でも自分の興味のある業界に潜り込む、人生においてまたとないチャンスでもあります。
個人事業主やフリーランスにはいつでも挑戦できますが、会社員になれる時間は意外と短いので後悔のないような決断をして、良い人生にしましょう。