ソフトバンクグループが運営する通信制大学のサイバー大学。インパクトがある名前で気になる方も多いと思います。
「サイバー大学って他の通信制大学と何が違うの?」
「どの学部がオススメ?」
「評判ってどうなの?就職に有利なの?」
など色々と疑問が浮かぶと思いますが、サイバー大学の学部の特徴や就職など総合的に解析してみたいと思います!
サイバー大学の学部はIT総合学部だけ
一般的に大学には数多くの学部がありますが、サイバー大学にはIT総合学部のみです。さらにコース(学科)として「ビジネス」「テクノロジー」「ITコミュニケーション」の3つのコースに分けられています。
サイバー大学のビジネスコースとは
ビジネスコースはIT業界のビジネスが学びたい方向けです。目指す進路としてはITコンサルタントやプロジェクトマネージャー、営業職やプランナーなどです。将来起業したい方もビジネスコースを選ぶ傾向が多いです。
通常の大学の経営学部で学ぶカリキュラムをIT・Web業界に特化させた内容といった印象です。
サイバー大学のITコミュニケーションコースとは
ITコミュニケーションコースはSNSとかクラウドとか使って社内の業務を効率化したり、売上上げたりといったことを学ぶ感じですかね。進路としてはWeb・IT業界の営業・カスタマーサポート・PR職などを目指すような感じです。どちらかと言えば、バックオフィス系のカリキュラムなので女性向けのコースですかね。より経営の視点から学べるビジネスコースの方がいいような気がします。
ただビジネスコースとITコミュニケーションコースはそこまで明確に授業内容が区切られているわけではないので、どっちでもいいと思います。
サイバー大学のテクノロジーコースとは
最後に一番オススメだと思うのが、テクノロジーコースです。このコースで学ぶとWebエンジニアやシステム開発のプログラマ、データサイエンティストなどIT専門職の仕事を目指せることができます。やはりエンジニアなどのモノづくり系の職種の方が求人数も給与水準も高い傾向があるので一番オススメです。
今劇的に需要が増えているPythonを使ったAI(人工知能)のプログラミングが学べるのもメリットの1つでしょう。エンジニアが営業やマーケティングの仕事はできますが、営業職の方はエンジニアの仕事はできないので、サイバー大学の中で最も自分のキャリアを広げてくれるのはテクノロジーコースです。
しかもプログラミングの授業は通学制の大学と比べてかなり実積的でオススメです!
通常の情報学部はあまり実践的なプログラミングは学ばない印象ですが、サイバー大学は専門学校やプログラミングスクール並にしっかりコーディングスキルが身につきます。
授業の動画もかなり分かりやすく制作されている印象なので、プログラミングスクールとしても優秀だと思います。
サイバー大学に偏差値は存在しない
サイバー大学に興味がある方は偏差値が気になると思います。一般的になるべく偏差値のいい大学を卒業したいという方も多いと思います。
サイバー大学に偏差値はありません。通信制過程は基本的に簡単なスクリーニングにパスすれば、誰でも入学することができるからです。だから入学倍率も偏差値も存在しません。
つまり慶應義塾大学の通信制過程だろうが、サイバー大学だろうが、偏差値はありません。
慶應義塾大学の通信過程は履歴書に慶應義塾大学と書けるメリットはあると思いますが、卒業が難しいのでおすすめしません。
Fランと通信制大学とどちらがいいのか気になると思いますが、個人的には通信制大学の方が学生の質が高い印象を受けます。通信制大学は社会人が学びなおしのために入学しているケースも多いので、普通に国立大学や早慶・MARCHレベルの学力を持った方も多いです。
それに教授陣も普通のFランだったら絶対この先生は教鞭をとってないと思うような先生が数多く在籍しています。先生も自分のキャリアに傷がつくような底辺大学には席をおかない傾向があるので、底辺大学とは違うような位置づけが大学教授からもされているようです。
底辺Fラン大学で恥ずかしい?サイバー大学の評判・口コミについて
それでも、最終学歴がサイバー大学ってなんとなく「恥ずかしいんじゃないのかな…」って不安な方もいると思います。
確かに偏差値がない通信制大学で、しかも大学名がカタカナってなんとなくアレルギー反応が出てしまう方もいると思います。ネット上でのサイバー大学の口コミを調べてみました。
教養の仕方はこれからオンラインが充実するでしょうし、ソフトバンクのサイバー大学みたいな新しい学歴の作り方も増えると思う
だったら今を生きるに価値を費やして学歴は多動して取るで大変でも変われるからいいんじゃないかなぁ
— 天竜さく (@tenryusaku) 2019年2月24日
教養の仕方はこれからオンラインが充実するでしょうし、ソフトバンクのサイバー大学みたいな新しい学歴の作り方も増えると思う
だったら今を生きるに価値を費やして学歴は多動して取るで大変でも変われるからいいんじゃないかなぁ
— 天竜さく (@tenryusaku) 2019年2月24日
サイバー大学ってIT x ビジネスがモチーフやねんけど、最初ビジネスとかいらんやろって思ったけどAIとかの開発しようと思ったら経済学とか社会科学とかの知識がめっちゃ大事やねんなって思ったわ
3年からやけど、ビジネス系の単位取りまくったんねん
— humu@サイバー大学生 AIゼミ (@Pi0Gn) 2019年2月10日
この歳(今年40歳)にして、
わりと真剣に「学生になる」事を考えています。
TOEICの試験で九大伊都キャンパスへ行くたびに願望としていつも感じていました。
母校と放送大学の組合せで学芸員の資格を取るか、
サイバー大学でプログラミングや最新技術を学ぶか。— 爺犬@療養中&英語勉強中 (@zeeeekeeen69) 2019年2月9日
N高校とかサイバー大学とかさ
やってることはいいんだが、
もう少し学校名を普通な感じにしてくれないかなとか思うんだよな
学校名を書く時にちょっと軽く見られそうで— Ushitomo(うしとも) (@ushitomo) 2019年1月29日
大学無理だったら、サイバー大学行くことにするお
やりたくない学科とかいきたくないおー— muni@ツイ衛門 (@munimanz) 2019年1月29日
多少、大学名がちょっと嫌だという意見が多かったですが、その他の口コミは意見がバラけていた印象です。「誰でも入れる底辺大学」「フリーターと一緒」「行っても意味ない」などというネガティブな意見はほとんどありませんでした。
実は筆者も一般の大学を卒業した後、通信制の大学に2年ほど在籍していた時期があります。通信制の大学は社会人の方も数多く学びにきていますし、通信制の大学の方が単位を普通に落としてくるので、通信制の大学の卒業生と聞くと、わざわざ難しい方のルートを選択するなんて、しっかりしていると好印象を受けます。
通学制の大学の文系学部はなんだかんだで60点とかでギリギリ合格にしてくれることが多いので、単位落とすことはほとんどないので、誰でも卒業できますが、通信制大学はしっかり勉強しないと卒業できません。
「通信制だから」「サイバー大学だから」評判が悪いということはないですし、サイバー大学は通信制の大学の中でもかなり尖ったカリキュラムを提供しているので、サイバー大学を選択している方は自分でしっかり考えて行動できる方だという印象を受けます。
ちなみに筆者の知り合いでも、サイバー大学のような歴史の浅いカタカナ大学を卒業している方がいましたが、めちゃくちゃ頭がキレる方でした。東大出身と言われても驚かないほど優秀な方で、有名ベンチャー企業を渡り歩いていました。サイバー大学もおそらくそのような、普通の大学では物足りない方が選んでいるような気がします。
サイバー大学の就職先について
さて気になるサイバー大学の就職先ですが、具体的な就職先は公開されていません。ただ、卒業後の進路としては、以下のような統計データが公開されています。
このデータから言えることは、大半の方は現職で働いている社会人の方の入学が多いということになります。高校卒業後に就職して社会人として働きながら大学卒業資格を取得しようとしている方ですね。または一度大学を卒業後に自己研磨として学んでいる方もいます。短大・専門学校卒業の方が大学卒業資格に格上げというケースも多いようです。
人数は少ないですが、高校卒業後に通学制の大学のかわりにサイバー大学で大学生をするのもかなりオススメの選択だと思います。
サイバー大学では学士号が取得できます。だから卒業まで正社員で就職したことがない場合は新卒カードを持った状態で就職活動ができます。リクナビやマイナビなどの新卒専用の就職活動サイトを利用することができるということです。新卒は人生の中で最も大企業に就職しやすいので、ぜひサイバー大学卒業生もこのメリットを活かして就職活動すべきでしょう。
18〜20歳ぐらいでサイバー大学への進学を希望している方は、大学在学中は正社員にはならずにWeb系ベンチャーでアルバイトや有給インターンで経験して、その後バイト経験での実務経験を武器に、メガベンチャー(IT・Webの大手企業)への就職を狙っていくのがオススメだと思います。
Web系ベンチャー企業のバイト・インターン情報はWantedlyやFind jobなどで探すことができます。
サイバー大学の学費は高い?
さて、最後に気になるのがサイバー大学の学費についてです。4年間で大学卒業資格を取得するとなると大体300万円ほど必要になります。
分割で支払えるので、半年に34万円ずつ8回支払う計算になります。通常の私立大学よりは安いですが、国立大学よりは高いです。通信制の大学の中でも、少し割高な方かもしれません。
もし格安で4年制大学卒業資格を取得したいなら70万円程度で卒業できる放送大学など他の通信制大学の方がいいかもしれません。ただし放送大学の授業は結構地味ですし、AIプログラミングなどの最先端のことは学べません。IT・Web業界でのキャリアには直接つながらないと思います。
ただサイバー大学を選ぶメリットとしては卒業率が高いことです。大学には自分の興味のない授業もしっかり学ばなないと卒業できないので、単位の認定が厳しい通信制大学は卒業率がよくありません。試験の採点が通信制大学はかなり厳しいです。
筆者も通学制の大学で単位は落としたことがありませんが、通信の際には、手応えがあった単位をいくつも落とした経緯があります。
サイバー大学は卒業率が76.8%と通信制のなかでも極めて卒業率が高いです。だから単位を落としたり留年で余計な学費がかかりにくいというのはメリットでしょう。放送大学の卒業率は調べましたが非公開のようなので、単位取得の難易度によってはもっと時間がかかるかもしれません。4年でストレート卒業したいならサイバー大学の方がおすすめです。
ちなみに、もし格安でプログラミングやWebマーケティングなどのITスキルも学べて、大学卒業資格も取得したいのであれば、「放送大学+ンラインプログラミングスクール」なども検討してみてもいいかもしれません。
オンラインプログラミングスクールなら月額の学費が5万円〜10万円ですし、数ヶ月学べばバイトできるぐらいのスキルは身につくのでコスパは高いと思います。
サイバー大学 まとめ
- サイバー大学はIT・Web業界特化の学部
- ビジネス系とエンジニア系のキャリアが目指せる
- エンジニア系は今一番需要のあるAI(Python)のプログラミングを選考できる
- スクリーニング(通学なし)で完全オンラインだけで卒業可能
- 卒業率は通信制大学の中でも特に高いので途中で挫折しにくい
サイバー大学は通信制大学の中でも特にWeb業界に特化しているだけあって、保守的な通信制大学が多い中、最先端の知識について学べる印象です。
サイバー大学はすでに大学資格を持っている方も編入などで学びにきているので、自分で何かしら目標意識を持っている方が入学すれば、きっと他の通信制大学に行くよりも、実りある学生生活にすることができると思います。